Apertia · ライブラリ
無限遠の背景のぼけの極限は何を示しますか?
2 mで撮る85 mm・f/1.8のポートレートについて、無限遠の背景のボケの上限f² ÷ (N × (u − f))を計算し、4 mと6 mの背景と比べます。
上限の求め方
Apertiaの背景のボケの数値は、ピントを合わせた被写体の後ろにある点が、センサー上につくるボケの円の直径です。レンズから距離xにある背景では、f² ÷ (N × (u − f)) × |x − u| ÷ xとなり、uはレンズ側の被写体距離です。xが限りなく大きくなると最後の係数は一に近づき、f² ÷ (N × (u − f))が残ります。これが、そのピント設定でどの背景も達しうる最大のボケです。
Apertiaのボケプレビューは、ボケの直径をセンサーの短辺で割ります。プレビューのフレームは3:4の縦位置ポートレートで、その幅がセンサーの高さに対応するからです。得られた割合は、背景を被写体距離の200倍までドラッグする間、背景のボケの横に表示されます。無限遠の場合は、ドラッグで近づいても決して届かない上限です。
入力値 · 計算 · 幾何学的なぼけの直径(mm)
| 行 | 入力値 |
|---|---|
| センサー | フルサイズ |
| 焦点距離 | 85 |
| 絞り | 1.8 |
| 撮影距離 | 2000 |
| センサーから背景までの距離(mm) | 無限遠 |
結果 · 計算 · 幾何学的なぼけの直径(mm)
| 行 | 結果 |
|---|---|
| 幾何学的なぼけの直径(mm) | 2.198134 |
| ぼけの直径 / 縦位置フレームの幅 | 0.091589 |
| 意味と限界 | 幾何学的なぼけであり、レンズのぼけ味の評価ではありません |
ポートレートの設定で上限を読む
- 焦点距離、絞り、センサー面から測った撮影距離を書き留めます。
- 撮影距離をuに変換します。85 mmで2000 mmなら約1911.043 mmです。
- 上限f² ÷ (N × (u − f))を計算し、無限遠の背景の上限であることを明記しておきます。
- 次に、同じピント設定のまま、実際の背景をその測った距離で、ボケプレビューかライブラリの背景ボケ計算ツールで評価し、両者を比べます。
計算例:どこまで遠ければ十分か
85 mm・f/1.8で2000 mmにピントを合わせると、上限は7225 ÷ (1.8 × 1826.043) = 2.198 mmで、24 mmのフレーム幅の9.16%です。センサーから6000 mmの背景では1.488 mm(6.2%)、4000 mmでは1.124 mm(4.68%)です。被写体距離の三倍の背景でも、上限の約三分の二にしか届きません。
比較すると、同じ絞りと撮影距離の50 mmレンズでは、無限遠の背景の上限は0.732 mmで、フレーム幅の3.05%です。
- 無限遠の背景
- 2.198 mm · 9.16%
- 6000 mmの背景
- 1.488 mm · 6.2%
- 4000 mmの背景
- 1.124 mm · 4.68%
よくある間違い
- 被写体の数メートル後ろにある壁について、無限遠の値を挙げること。
- 無限遠を選ばずに999999 mmのような大きな有限の数値を入力すること。結果が上限であるという事実が隠れてしまいます。
- 異なる撮影距離で求めた上限を、レンズだけが変わったかのように比べること。
- 大きな円ほど見た目の良いボケだとみなすこと。モデルは光源の形や滑らかさについて何も語りません。
上限が表さないもの
無限遠の背景の値は、指定した撮影距離と絞りについての幾何学的な上限であり、実際の背景を測ったものではありません。レモン形のボケ、玉ねぎボケ、描写の心地よさは予測しません。下にリンクしたDOFMasterの式も、同じボケの円の関係を示しています。