Apertia · ライブラリ
ぼけの円の直径がぼけ味の評価にならないのはなぜですか?
50 mm・f/2で3 mから、100 mm・f/4で6 mから撮ると、どちらも背景のボケは0.4312 mm、写る範囲は2087 mmですが、写真の見え方は違うことがあります。
数値が捉えているもの
Apertiaのボケの数値は、背景の一点が広がってできる円の直径で、背景が無限遠の場合の薄レンズの式b = f² ÷ (N(u − f))から求めます。プレビューはその円をサンプルの場面の上に実際の比率で描きます。分かるのはピントの外れた点がどれだけ大きくなるかであり、その形、縁の明るさ、色にじみ、ごちゃごちゃした背景がどう描写されるかについては何も示しません。
まったく異なるレンズでも同じ直径になることがあります。直径が一致したら、残る違いはレンズの設計と場面から生じますが、モデルにはそのどちらの入力もありません。
入力値 · 計算 · 幾何学的なぼけの直径(mm)
| 行 | 入力値 |
|---|---|
| センサー | フルサイズ |
| 焦点距離 | 50 |
| 絞り | 4 |
| 撮影距離 | 3000 |
| センサーから背景までの距離(mm) | 6000 |
結果 · 計算 · 幾何学的なぼけの直径(mm)
| 行 | 結果 |
|---|---|
| 幾何学的なぼけの直径(mm) | 0.108712 |
| ぼけの直径 / 縦位置フレームの幅 | 0.00453 |
| 意味と限界 | 幾何学的なぼけであり、レンズのぼけ味の評価ではありません |
二本のレンズを公平に比べる
- まず構図をそろえます。ピント面で両方の設定が同じ幅の範囲を写すように距離を調整します。
- その構図のまま、背景を同じ距離に置いてボケの直径を比べます。
- 同じ背景の光源を、それぞれのレンズで一枚ずつ試し撮りします。
- 丸いボケやレモン形のボケなど、目に見える描写は計算上の大きさとは分けて記録します。
計算例:同じ大きさ、違うレンズ
フルサイズで、f/2の50 mmレンズを3000 mmに、f/4の100 mmレンズを6000 mmにピントを合わせると、どちらも幅約2087 mmの範囲を写します。背景が無限遠なら、どちらもボケの直径は0.4312 mmです。f² ÷ (N(u − f))は、前者が2500 ÷ (2 × 2899.1)、後者が10000 ÷ (4 × 5798.3)です。モデルは両者を同一とみなします。実際には、100 mmのショットでは被写体の後ろに写る背景も狭くなり、二本のレンズで光源の描き方が異なることもあります。
- 50 mm、f/2、撮影距離 3000 mm
- 0.4312 mm · 写る範囲の幅 2087 mm
- 100 mm、f/4、撮影距離 6000 mm
- 0.4312 mm · 写る範囲の幅 2087 mm
よくある間違い
- ボケの円が大きい方の設定を、ボケが良い設定と呼ぶこと。
- 同じ構図ではなく、同じ距離でレンズを比べること。
- プレビューのサンプル場面を、お使いのレンズの光源描写のシミュレーションとして扱うこと。
- スマートフォンのポートレートモードの処理が、薄レンズのボケの円に従うと期待すること。
大きさと見え方を分けて考える
直径はボケの大きさだけを表す計画用の数値です。下に挙げるDOFMasterとUniversity of Arizonaの資料は幾何学を扱っています。滑らかさや味わいを判断するには、同等の条件で撮った実際の写真が必要です。