Crabwise · ライブラリ
計算を再現するための前提を残す
Crabwiseの結果の裏にある入力を、単位や基準も含めてすべて記録します。標高2000 ft、30.12 inHg、25°Cの飛行場を記録例にします。
再現できる記録に含めるもの
Crabwiseの結果はどれも短い式の連鎖から生まれ、計算手順には各式が値を代入した形で表示されます。他の人が検証できる結果にするには、その連鎖に加えて、すべての入力の意味が必要です。単位、角度の北の基準、高度計規正値をinHgとhPaのどちらで入力したか、どの燃料密度を仮定したか、速度が指示値か較正値か、といった点です。
アプリでは、燃料画面の予備(分)や単位換算画面の計画用密度のように、もともと仮定である値も選べます。こうした値は答えの横に書き残してください。同じ数値でも、仮定が違えば別の計算だからです。
入力値 · 時間・速度・距離
| 行 | 値 |
|---|---|
| 距離 (nm) | 24 |
| 時間(分) | 12 |
結果 · 時間・速度・距離
| 行 | 値 |
|---|---|
| 距離 (nm) | 24 |
| 対地速度 (kt) | 120 |
| 時間(分) | 12 |
記録をつくる
- 画面とモードを明記します。たとえば高度画面の密度高度計算です。
- 各入力を単位と出どころとともに列挙し、どれが観測値でどれが仮定かを区別します。
- 最後の行だけでなく、重要な途中の手順も書き写します。
- 手順を一つ選んで手計算でやり直し、算術の確認にします。
- 失敗した結果や利用できない結果も、ゼロに置き換えずに記録に残します。
密度高度の記録例
入力:飛行場標高2000 ft、高度計規正値30.12 inHg、OAT 25°C。気圧高度は 2000 + (29.92 − 30.12) × 1000 = 1800 ft です。その高度のISA温度は 15 − 1.98 × 1.8 = 11.436°C なので、偏差は13.564°Cです。気圧比は約0.936643、温度比は約1.034704、密度比は約0.905228で、密度高度は約3363.197435 ftになります。
- 気圧高度 (ft)
- 1800
- ISA偏差 (°C)
- 13.564
- 密度比 σ
- 0.905228
- 密度高度 (ft)
- 3363.197435
最初の手順を手で確かめると −0.2 × 1000 = −200 ft となり、引き算が正しいことは確認できますが、観測値が正しいかどうかまでは確認できません。
よくある間違い
- 最終的な密度高度だけを保存し、それを生んだ規正値や温度を残さない。
- 規正値をhPaで入力し、アプリがinHgに換算したことを書き漏らす。
- 丸めた途中の値を記録し、それを後の計算の入力に使う。
記録が証明すること
完全な記録が示すのは、計算がその入力と食い違っていないことです。観測値が正しかったことや、そこから飛行の判断が導けることは示しません。ここで使っている式と単位の定義については、下のFAAの航法の章とNISTの換算表を参照してください。
学習用の計算です。現在の航空機の制限、気象、性能、必要な予備燃料を承認された情報で確認してください。